SUPERNATURAL
SUPERNATURAL 絵津鼓
IN THE APARTMENTのスギモンの専門学校時代の友達の話。
まー、なんでこんなかわいいのでしょう。絵津鼓先生の描く人物はみんなお洒落。シュッとしたお洒落な絵に合うお洒落な登場人物たち。
この作者は美容学校に通っていたのか?と思う超細かい学校の描写。しかも、美容学校っていう設定が「こんな子本当にいそう」感を出してくる。わたしが凡人であるが故、美容=個性的=色んな人がいるみたいな思い込みですけど…。
なので、二人が付き合ってるとバレたときも、友だちは「そうなんだ」くらいの反応。「キョーミないって」くらいの感じなのも、全ては美容という世界だからって思える。
髪型や服装が日によって変わるのも◎
毎日同じ柄の服の漫画はよくあるけど、時々「あれ、この人毎日同じ服だな…」って気になることがあるから。
絵津鼓先生は、ギクッとするとこを突いてくる。IN THE APARTMENTでは、家族を許せないとか、どうにも変えられない過去に縛られてるという問題があった。
今回は、自分で出来てしまうから、自分でやった方が早いから、人に頼ることができないという、そこ。
自分の周りにもそういう人がいて、自分にもそういうところはあるので、読みながら我が身を振り返っていた。
この話に出てくる子(大地)は言わないけど、そういう何でも先回りしてやる人は「なんで私ばっかり」って言いがちな気がする。
人に任せず、自分が何でも先回りしてやってしまうからそういうことになると分かっていない。自分が他人に頼ることが出来ていない、自分が人を信頼していないから起こることだ、と。この話ではそれが「驕り」と表現されている。
何でもかんでも自分でやろうとする大地が背負いすぎてしんどい時、失敗してへこんだ時、そんな時に頼ってもらいたいと思っていた暢。
このシーン、決して押し付けっぽく「俺を頼れ」って言うんではなく、「何でも頼ってほしかった」「俺がいるって思ってほしかった」って言うのが、暢と大地の関係を表しているように思える。
暢は基本的にテキトーで、練習もしないし、テストもそこそこでいい、自分が美容に向いてるとも思えないし仕事にする自信ない、という人なんだけど、頑張ってる大地のことをいつも傍で見てるから気付くことを、ちゃんと口に出して大地に伝える。大地は1人じゃないからいつでも頼って、とそういうことを素直に言える人。
読みながら、こういう存在が大地にとって必要だったんだと、だから二人は付き合うんだと、納得。
もちろん、暢も大地に刺激されて(下心込みだけど~)練習するようになったり、進路について考えたり。お互いに支え合ってる。
友だちからカップルになるのは、こういう醍醐味があるよな~!っていうのが読めるところが良い。
あと、暢が大地のこと意識しはじめてギクシャクして友だちとしてうまくいかなくなるとこが、「分かる~」って感じ。
なんと、続編の連載が始まったようで。今後が楽しみ。
- 作者: 絵津鼓
- 出版社/メーカー: プランタン出版
- 発売日: 2015/11/26
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IN THE APARTMENT (H&C Comics ihr HertZシリーズ 156)
- 作者: 絵津鼓
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- 発売日: 2014/05/31
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